巣篭もり需要でうさぎさん人気が高まっているというニュースを見かけました。
ただ人気が出ているというだけならよかったのですが、その背後には安易に捨てられてしまう可哀想なうさぎさんたちが増えている・・・
という悲しいニュースでした。
うさぎをこよなく愛する私としては、こんなニュースを見て黙っているわけにはいきません。
法律を学ぶ者として言ってはいけないことだと思いますが、この国に刑法がなければ・・・そんなことを思ってしまう今日この頃です。
非力な私にできることはあまりにも少なく、ただ心を痛めることしかできないのが悔しい限りです。
それでも、安易に捨てられる命が少しでも減るように。そんな願いを込めて記事を書こうと思いました。
うさぎさんはかわいい
うさぎさんの人気が高まっているのは嬉しいことです。
うさぎさんの可愛さに共感してくれる人が増えるのは、うさ飼いとしては大歓迎。嬉しい限りです。
そうそう。うさぎさんは、かわいいですからね。
何をしてもかわいいんですよ。
うさぎさんは飼いやすい?
うさぎさんは飼いやすいですよ〜ってペットショップでは言われますよね。
飼いやすいといわれるのは以下のような点にあると考えられます。
うさぎさんが飼いやすいと言われるポイント
- 鳴かない
- ゲージの中で飼える
- 散歩がいらない
猫ちゃんはまだしも、わんちゃんだと吠える子はずーっと吠えてたりしますからね。
うさぎさんは、たまに感情が昂ると小さな声を出すこともありますが、注意して聴かないとわからないレベルです。
ちなみに、声と言いましたがうさぎさんには声帯はないので、喉を鳴らすというのが正しいかもしれません。
とにかく、大きな声で鳴かないのはいいですよね。
マンションでも飼いやすかったりするのではないでしょうか。
また、お散歩がいらなかったりゲージの中での生活がメインで過ごしてくれるというのも飼いやすいポイントの1つだと考えられます。
私の実家には昔わんちゃんが3匹いましたが、家の中で放し飼いにしていて、帰宅したら家中めちゃくちゃだった・・・なんてこともしばしばありました。ゲージの中で飼えるうさぎさんはそんな心配はいりません。
以上のような理由から、犬猫に比べれば飼いやすいようにも見えてしまうのではないでしょうか。
でも、意外とそんなことないんです。
うさぎさんは犬猫に比べて非常にデリケートな生き物なので、むしろ扱いが大変だったりします。
さて、どんなところがデリケートなんでしょうか。
うさぎさんのデリケートな生体
- 肉球がないので体温調節が苦手。24時間365日エアコン必須!
- 骨が非常に薄く折れやすい!
- 捕食される動物なので警戒心が強く懐くまでに時間がかかる
- 食生活が偏ると病気になりやすい
- 抱っこは苦手
- 定期的な検診やトリミングが必要
そうなんです。うさぎさんは、犬猫のように抱っこするのは正直難しいです。
もちろん個体差があるので、すぐに慣れてくれる子もいますが、多くの場合そもそも捕まえられないというのが現実です。
元来うさぎさんは捕食される動物であることから、捕まるということに本能的に拒否反応を示してしまうのではないでしょうか。
メディアやSNSでふわふわのうさぎさんを抱っこしているのを見て羨ましくて飼ったのに、ぜんぜんだっこできないじゃん!!
こんなの可愛くない!なんて思うようなら、うさぎさんは飼わないでください。
そもそも、抱っこ嫌いですから!
そして、うさぎさんはとにかく骨が薄いんです。無理矢理抱っこしようとしたら、逃げてしまい骨折した、落としてしまって骨折した、というような事故も多くあります。
抱っこをしたいなら、まずは座っている姿勢から少しずつ、時間をかけて距離を縮めてあげるなど工夫して仲良くなってくださいね。
また、うさぎさんには犬や猫のような肉球がありません。足の裏は毛で覆われているんです。
犬や猫は肉球から熱を放出させることで体温調整ができるのですが、うさぎさんはそれをすることができません。
ではどうするのかといえば、同じようなことを耳で行うことができます。
ただし、ちいさなお耳でできることは限られており、他の動物よりも体温調整が苦手です。
そのため、とくに暑さには非常に弱い生き物なんです。
じゃあ寒さには強いかと言われれば、そんなこともなく。寒すぎると体調を崩したり、食欲が低下するなどしてしまうことがあります。
デリケートですよね。本当に。
うさぎさんの飼育に適している温度は、20度〜25度くらいです。
我が家は、春夏秋冬問わず、24時間365日いつでもクーラーはつけっぱなしです。
電気代もばかになりませんが、致し方ないことです。
食生活については、他の記事でも書いているので長々書くつもりはありませんが・・・
うさぎさんにとって食生活は健康維持の要です。
適当に野菜でもあげておけばいいでしょ!なんて思わないでください。
あなたの食卓にこいつには適当に芋でもあげときゃいいっしょ!と、毎日芋ばかり出されたらどうでしょうか。
栄養は偏り、食事の楽しみはなくなり、そのうち食べる気も失い、生きる気力さえも失っていくのではないでしょうか。
気力云々はまぁいいとしても、うさぎさんに多いうっ滞や不正咬合といった病気を予防するためには、食生活の管理が非常に重要なんです。
人であれば多少お腹や歯が痛くてもすぐに死ぬことはありませんが、うさぎさんは違います。
食べることが健康維持に欠かせない動物さんなので、適当に〜というわけにはいきません。
わんちゃんは定期的に爪切りや毛のカットなどが必要ですが、うさぎさんもそれは同じです。
爪が伸びすぎると怪我の原因になるというのは言うまでもありませんが、うさぎさんは2〜3ヶ月に1度程度の間隔で毛が生え替わる”換毛期”という周期があります。換毛期はどこにこんな毛が!?と思うほどの大量の毛が抜けます。
放っておくと人のアレルギーの原因になるだけでなく、うさぎさんのお腹に毛が詰まって死んでしまう原因にもなりかねません。
ある程度信頼関係ができればお家でブラッシングや爪切りをすることもできるようになる場合もありますが、難しい場合には定期的にトリミングサロンに連れて行ってあげなければなりません。
頻度はおよそ2〜3ヶ月に1度ですが、費用は犬猫と同じくらいかと思います。我が家のうさぎさんは、旦那さんのヘアカットよりも費用がかかっています。
人間より高いの!?と驚かれる方もいると思いますが、もちろん1000円程度でやってくれる良心的なお店もありますので、うまく良いお店を探してきちんとケアしてあげてくださいね。
さいごに
嫌な物言いですが、個人のブログなのではっきり言わせていただきます。
体は小さくても、一つの大切な命です。
思ったのと違ったからといってコンビニで買ったジュースのように捨てていいわけではありません。
箱に入れて誰か飼ってくださいとメッセージを残して道に放置する・・・なんてよくできますよね。同じ人間として反吐がでる所業です。
人だったらどうなんでしょうか。殺人事件や育児放棄、我が子殺しなど痛ましいニュースも多いですよね。望まない妊娠で産んだ子供をロッカーに・・・なんて恐ろしい親もいます。このようなニュースを見て心を痛める人は多いのではないでしょうか。
それと同じことです。人だろうが犬だろうが猫だろうがうさぎだろうが、体が大きかろうが小さかろうが、生きています。
簡単に捨てていい命なんてありません。
今は何もできない私ですが、いつかうさぎさんの保護施設をつくりたいと考えています。
上に書いたような育児放棄の事例。頼る人は居なかったのかな・・・誰でもいいから相談できなかったのかな・・・そんな風に思いませんか?
わんちゃん、ねこちゃんの保護団体などへの寄付などはご存じの方もおられるのではないでしょうか。
うさぎさんにも保護施設というものがあります。
捨てる人間に対してできることはありませんが、捨てられてしまったうさぎさんにならできることはあるんです。
もちろんお金や時間など様々なものが必要なので、今すぐに実現できるものではありません。
ですが、いつかもしそれを実現出来た時には、小さな命を扱うことの責任についてもっともっと声を大にして叫び続けたいとおもいます。
面倒だからと安易に捨てるのではなく、命であることを思い出してほしい。
何かできることはないのか、立ち止まって考えてみてほしい。
そう切に願っています。