うさぎの餌「ペレット」の選び方!年齢や成分をしっかり考えよう

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うさぎの餌「ペレット」の選び方!年齢や成分をしっかり考えよう

うさぎの餌といえば牧草やペレットです。しかしひとえにペレットと言っても、いろいろな種類があります。種類があることが原因で「結局どれを購入すればいいの?」と悩んでいる人はいませんか。

 

一概に「これがいい!」とは言えません。理由は、うさぎごとに違うからです。うさぎの年齢や体格によってペレットを変える必要があります。食事によって、うさぎの寿命は変わるのです。適当な決め方で良いわけがありません。

 

そこで今回は、うさぎの餌「ペレット」の選び方!を解説します。年齢や成分をしっかり考えて決めてあげることが大切です。

 

うさぎの餌にペレットが良い理由

 

ペレットの主原料は牧草です。うさぎの餌には「牧草」か「ペレット」を使用します。うさぎを飼育する小学校では、野菜や果物を餌として採用する場合がほとんどです。そのため、餌はニンジンやきゃべつなどの葉をイメージする人が多くいます。しかし野菜や果物だけを与え続けるのはよくありません。

ココに注意

  • 糖分が高いので肥満や虫歯になりやすい
  • あげてはいけない野菜を与える危険性
  • 野菜についた農薬が危険

 

野菜では栄養の計算がしにくいです。主食にすると、栄養の偏りなどから病気になる危険性があります。野菜や果物は、主食ではなく副食などのおやつとして活用しましょう。

 

ペレットは、栄養価が計算しやすいです。うさぎの年齢ごとに必要な栄養の計算がしやすく、健康維持がしやすくなります。野菜や果物は副食にしつつ、牧草やペレット中心の食事が好ましいです。

 

きなたん
うさぎは吐き戻すことのできない小動物なので、より注意が必要になります。

 

ペレットの原料は2種類

 

ペレットで採用されている主な原料は次の2つです。

  • アルファルファ
  • チモシー(ティモシー)

 

同じペレットでも成分が異なります。状況に合わせて選ぶことが大切です。

 

アルファルファ

 

アルファルファは中央アジアやヨーロッパを原産地とする植物です。国内で生産されるようになったのは1981年、日本名はムラサキウマコヤシと呼ばれています。その名のとおり、馬など家畜の餌に利用されていました。

 

しかしアルファルファの栄養素の高さを餌だけに利用するのはもったいないという考え方が広まり、野菜売り場にも並ぶようになったのです。「野菜の王様」と呼ばれるほど栄養素の高い植物が、ペレットの原料として使用されています。最近では、サプリメントとして利用されることも増えました。人もアルファルファの豊富な栄養素を利用しているのです。

 

アルファルファが主原料のペレットは、チモシーよりも次の栄養素に優れています

栄養素

  • タンパク質
  • カルシウム

 

アルファルファが主原料のペレットは、成長期に必要とされる栄養素が豊富に含まれています。「野菜の王様」の名前を誇るアルファルファの栄養が、成長期のうさぎには必要です。

 

チモシー(ティモシー)

 

チモシーは、ヨーロッパ原産の植物です。牧草として多くの国で栽培をされています。イネ科の多年草で日本名はオオアワガエリです。チモシーを主原料とするペレットには、繊維質が豊富に含まれています。うさぎにとって食べ物に含まれる繊維質は非常に重要です。

ココがポイント

  • 有害微生物の増殖を防ぐ
  • 消化管の通過速度を早める
  • 腸内細菌の発達により食欲が低下しにくくなる

 

繊維質を多く含むことで、腸の働きが良くなることから「うっ滞(毛球症)」の予防に役立ちます。しかし、成長期のうさぎには胃腸への負担大きいため状態によっては注意が必要です。多くの場合、アルファルファからチモシーの順番でペレットの主原料を変えていきます。

 

うさぎの餌「ペレット」の選び方

 

ペレットは非常にたくさんの種類があります。価格もいろいろですが「高ければいい」というわけではありません。選び方はうさぎの寿命に関わる重要な問題です。

 

年齢に合わせて選ぶ

 

人は年齢によって食事がかわります。赤ちゃんはミルクを飲み、離乳食から段々と普通の食事に慣れさせるが一般的です。今さら説明するのがおかしいぐらい当たり前のこと、その当たり前がうさぎにも必要になります。ライフステージに合わせた食事が大切です。

 

さらに詳しく

  • 離乳期:誕生から生後8週
  • 成長期:8週から1歳
  • 維持期:1歳から5歳
  • 中年・高齢期:5歳以上

 

うさぎの平均寿命は7歳から8歳です。環境が良ければ10歳以上になることもあります。餌は寿命を延ばすためにもこだわらなければいけません。

 

離乳期

 

離乳が始まるのは生後5週から6週頃です。うさぎをペットショップから迎える場合は、完全に離乳をしているか確認をしておきましょう。生後4週程度のうさぎは、消化器官がまた発達していません

 

ペットショップには、生後1カ月程度のうさぎがいることもあります。人と同様に、しっかりとした世話が必要な時期です。初めての人は、離乳期を過ぎた生後2カ月頃のうさぎを迎えるようにしましょう。離乳をしていればペレットを与えられます。

 

成長期

 

成長期のうさぎは見ていて飽きません。活発に動き回り好奇心旺盛でヤンチャです。どんどん成長をしていきます。心と体を上手に成長させましょう。成長期のしつけも重要です。

 

餌は、栄養素を豊富に含んだアルファルファを主原料としているペレットを選択します。タンパク質とカルシウムで、体を丈夫にさせましょう。

 

またペレットだけではなく、成長期にはいろいろな食事を取らせることが大切です。いろいろな牧草や野菜を少しずつあげていきましょう。もちろん食べても大丈夫な野菜を副食程度に与えます。メインは牧草とペレットです。

 

食事を変えたときは、フンや尿を確認してください。何がこの子に合っているかを見極めることができる大切な時期です。野菜は何が好みかまで確認をしておきます。万が一、食欲が低下した時に喜んで食べてくれる食事を見つけておくのも重要です。成長期は、栄養素が豊富なペレットを選びましょう。プラスしていろいろな野菜で食事の幅を広げておきます。

 

維持期

 

維持期は成長期のように豊富な栄養をあげると太りやすくなります。肥満は病気になりやすく、寿命を縮めるかもしれません。アルファルファからチモシーを主原料にしたペレットに変更をします。ふっくらしているうさぎは可愛いです。しかし甘やかし過ぎが病気を招きます。肥満によるうさぎの主な病気は次のとおりです。

 

主な病気

  • ソアホック
  • 熱中症
  • 動脈硬化
  • 脂肪肝
  • うっ滞

 

成長期と同じ食事を続けると肥満になり上記のリスクがでてきます。ペレットは維持期用のものに変更をしましょう。また与える量も注意が必要です。

ココに注意

  • 成長期:体重の3から5%程度
  • 維持期:体重の1.5から2%程度

 

ペレットの量と内容を変更することで長生きができます。コロコロしているうさぎは可愛いかもしれませんが、肥満にだけは注意をしましょう。

 

中年・高齢期

 

高齢期になると老化により体と行動に変化が見られます。ペレットも高齢期用のものを選ぶようにしましょう。
成長期はいろいろな食事を試しましたが、高齢期になると食事を変えるだけでもストレスです。急にペレットを変更するのではなく、だんだんと変えていくことでストレスを抑えるようにします。

 

ペレットの中には高齢期に対応していない商品もあるので、飼い主が注意をするしかありません。同じ高齢期でも、6歳と7歳ではだいぶ違います。うさぎの様子を見ながら、獣医師に相談することも必要です。

 

うさぎの様子で選ぶ

 

先ほど説明をしたライフステージがすべてに当てはまるわけではありません。人と同様に成長には個人差があります。すべて型通りにいかないのが飼育です。維持期だからペレットはこれと選ぶのではなく、うさぎの様子も確認しましょう。

  • 病気
  • 食欲低下
  • 痩せすぎもしくは太りすぎ

 

うさぎは病気の多い小動物です。病気のときに、いつもと同じペレットを選んでも食べないかもしれません。食欲が低下した時も同じです。昨日は普通に食べていたのに今日は食べないということもあります。もし様子がおかしいと感じたら、すぐに病院へ連れていきましょう。獣医師に相談して食事を選ぶのか効果的です。

 

病院にすぐいけない人は、ひとまず食べてもらわなければいけません。食欲低下の時に役立つのが、成長期でいろいろと食べさせてみた好みの野菜です。食欲が低下しているときは、好みの野菜や果物で栄養をとりましょう。体形が気になる人は次を参考にしてください。

 

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痩せすぎ

 

栄養素の高いペレットが必要です。アルファルファを主原料とするペレットを選びましょう。できるだけ体力を付けさせることが大切です。

 

太りすぎ

 

太りすぎは痩せすぎ以上に危険です。まずは獣医師に相談をしましょう。内臓脂肪が付いているかもしれません。見た目以上に太っているかは、レントゲンなどで確認ができます。

 

餌はできるだけ低カロリーなものを選びましょう。ペレットではなく牧草のチモシーが理想です。ペレットでないと食べない場合は、チモシーが主原料のものを選びます。糖分の多い果物や野菜は避けるようにしましょう。だんだんと餌の量を減らしていきます。ただしストレスには注意をしてください。

 

よもたん
育てるという行為は、教科書どおりにいきません。うさぎの様子を見ながら餌を選ぶのが大切です。

 

グルテンフリーを選ぶ

 

ペレットにはグルテンフリーのものも多くあります。グルテンはあまり与えないのが理想なので、ペレットを選ぶ時はグルテンフリーがおすすめです。グルテンはうさぎの健康を脅かします。粘り気のあるグルテンが、うさぎのお腹の中で固まり快便の邪魔をするのです。グルテンによりうっ滞を引き起こすかもしれません。

 

グルテンが原因で便秘になった場合は、水分を多めに取らすことで粘りを弱らせます。しかし、あまりにもひどい便秘になると水分だけでは出し切れません。状況によっては手術が必要です。手術時に利用する麻酔は、うさぎのへの負担が高く寿命を縮めます。グルテンがうさぎの健康を脅かすのです。

 

多くのペレットは、小麦粉をつなぎとして利用しています。うさぎの健康を脅かすことから、最近はグルテンフリーのペレットが増えてきました。通常のペレットを食べると、必然的にグルテンの摂取量が増えます。うさぎの健康を守るためにも、なるべくグルテンの摂取を減らす餌を選んでください

 

尿を見てペレットを選ぶ

 

うさぎの尿を良く観察するようにしましょう。うさぎは尿石症を起こしやすい動物です。カルシウムは成長をするうえで必要ですが、過多になると健康を害します

 

うさぎの尿は濁っていますが、その濁りがカルシウムです。体内で必要のない過剰なカルシウムを尿として排出します。砂粒上の白い沈殿物が少量ならば問題ありません。しかしカルシウム過多の餌により、過剰に摂取されたときの尿は濃厚です。長く続けると次の病気を引き起こします。

 

ココに注意

  • 尿石症
  • 腎不全
  • 高血圧

 

上記の病気が進行すると他の病気を併発します。非常に危険です。

 

尿に異常が見られカルシウムが多すぎると感じたときは、アルファルファを主原料とするペレットの利用をやめましょう。チモシーの牧草やペレットを選びます。また水分量を増やし、膀胱にカルシウムがたまらないようにするのも効果的です。
尿の見分けがつかない人は、尿とフンをもって病院に行き相談をしましょう。餌に関してもアドバイスをしてくれます。

 

量が少ないペレットを選ぶ

 

ペレットを選ぶときは、1袋の量にも注意をしましょう。一度開封した袋の中にあるペレットはすぐに劣化をします。チャック式の袋もありますが、上手に閉められないものがほとんどです。ペレットは湿気で触感が悪くなり、同じペレットでも食べなくなるかもしれません。また、湿気により痛むこともあります。

 

できるだけ小分けにされているペレットを選ぶようにしましょう。ない場合は容器に移し替え、湿気のないところで保管をしてください。

 

まとめ

 

うさぎの餌「ペレット」の選び方!年齢や成分をしっかり考えようを解説しました。最近はいろいろなペレットが販売されています。一概にどのペレットが良いとは言えません。一番良いペレットは、飼い主がうさぎのことを観察し、状況に応じて選んだペレットです。

 

おすすめされたペレットを選ぶのではなく、うさぎの成長や状態に合わせたペレットを選ぶようにしましょう。その子にあったペレットを選ぶことで寿命が延びます。大切なのは、うさぎをよく見ることです。いろいろな角度からよく観察し、ペレットを選ぶようにしてください。

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